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不動産業界で「AI」って使えるの?

アナログ vs デジタル vol.1

 

「AI」「IoT」「不動産テック」などのキーワードをよく目にするようになり、最近では実務でそれらを活用するところが増えてきました。

 

 

医療業界では人工知能が3ヶ月で医師免許を取得するレベルにまでなっているようです。

 

 

不動産業界ではどうでしょうか?

 

 

不動産のあるその場所に行かなければ、もしくは不動産屋さんの店頭に足を運ばなければ物件や部屋の情報を手に入れることが出来なかった時代から、スマートフォンの小さな画面の中で、擬似的に物件情報を見ることが出来るようになりました。

 

 

 

さらに近年ではVRという360度室内を見渡せる技術が常用されるようになり、現地に行かなくても物件の内覧をしているかのように詳細を知ることができるようになりました。

 

 

 

 

この技術革新により変化する入居希望者の動向に対し、住宅を提供する側はどのような対応が必要なのでしょうか?

 

ここでは物件の情報が入居希望者の目に入るまでのツールの技術についてお話します。

忘れてはいけないのはこの技術を使って情報を発信しているのは当然に「人」であることです。

 

入居希望者がウェブなどで目にする賃貸物件情報のほとんどは、実は、リアルタイムな情報ではないんです。不動産業界の中に、不動産会社のみが閲覧可能なオンラインシステムがあって、ここに賃貸オーナーから委託された不動産管理会社が情報をアップします。それらの物件から、不動産仲介会社が自社で取り扱いやすい賃貸物件をピックアップして入居希望者に情報を提供しています。つまり、プロ向けサイトからの「転載情報」というわけです。

 

 

管理会社がこのシステムへの情報を更新しても、仲介会社がチェックしてそれを自店のサイトにアップするまでには、細かい条件を間違えないように入力したり、写真をキレイに撮りなおして登録したりと、人的な問題でどうしても時間差が生まれます。せっかく賃料を下げたのにホームページではまだ変わっていないせっかく部屋をキレイにしたのに写真が古い部屋のままで載っているなんてことは頻繁に見られることです。

 

 

 

昨今の物件情報は空いたかどうかだけでなく、付いている設備についてより細かく載せないと差別化が出来ないようになっています。例えば昔はキッチンがあるかないかだけでしたが、今ではガスコンロ対応なのか、1口か、2口か、オール電化か、システムキッチンか、カウンターキッチンかなど、選ぶ方がより希望を出しやすく細かくなっています。つまり、細かく正確に部屋ごとに都度、正しい情報を載せていかないと信用を失ってしまうことになります。そうならないように現地に足を運んで設備をチェックして、写真を撮り直して、、、ということになります。

 こうしたタイムラグのある仕組みで運営されているため、入居希望者からの問い合わせを受けた仲介会社は管理会社に最新情報を確認する手順を踏まなくてはならず、時間と手間をかけるのが当たり前になっています。これはプロに依頼している不動産オーナーからするともどかしく感じる部分です。

 

 

そこで「AI」の出番です。

人工知能が宅建の免許を取るのは簡単でしょうし、物件情報の処理能力は人間の比になりません。

アパマンショップではRPAという機能を使って管理会社から発信される空室情報をほぼ同日に、夜間の時間を使ってアパマンショップの広告用システムに自動入力されるというものを採用しています。

これにより物件情報を早く正確にネットに上げることを実現しました。

 

 

 

より正確に精密に部屋の情報がネットに上がるということは、良い面も悪い面も明確になるということです。それが進むと今後はより商品(部屋)の価値が重要になってきます。

 

さらに、ネットを見てお店に問い合わせが入ると「AI」が自動的に顧客登録をして、問い合わせ物件に近い条件の他の空室情報をピックアップし、設定した頻度で自動でメールに情報を載せて送信します。

入居希望者は自分の問い合わせた物件の類似物件を見ることができ、最新の情報をいち早く得られることになるのです。

 

 

 

 

このようにIT技術によって情報は充分すぎるほど見れるようになりました。

しかし一方で、入居希望者それぞれにはそれぞれの人生があり、ライフスタイルがあり、好き嫌いがあって住む場所を選ぶわけですから、それを正確で緻密な情報だけで分析するかのように決められるでしょうか?

 

また、人工知能などの技術が進む一方で、人と人との繋がりが希薄になっていると感じます。

大家と入居者の関係も商品(部屋)とお金のみの関係になっているところが増えています。

 

これからのオーナー業ではこのドライでデジタルなものを効率的・合理的に活用していくだけでなく、ウェットでアナログなものを使って情緒的・感覚的に挑戦していくことも大切だと思うのです。

 

 

 

 

この記事を書いた人

のだなおき

のだなおき

賃貸不動産に関わる様々なジャンルについてお伝えします。

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